「亡くなった親の不動産を相続したいが、何十年も音信不通の兄弟がいる」 「前妻の子どもが相続人になるが、どこに住んでいるのか全くわからない」
相続手続きにおいて、このような「音信不通の親族」に関するお悩みは決して珍しくありません。しかし、「連絡が取れないから」といって、その人を無視して相続手続きを進めることは法律上認められていません。
今回は、相続人の中に音信不通の親族がいる場合、どのように手続きを進めればよいのか、具体的な手順と注意点を司法書士が解説します。
なぜ、音信不通でも連絡を取らなければならないのか?
不動産の名義変更(相続登記)や預貯金の解約を行うためには、原則として「相続人全員で遺産分割協議(誰がどの財産をもらうかの話し合い)」を行い、全員の実印と印鑑証明書を揃える必要があります。
たった一人でも行方のわからない親族がいれば、実家の売却も、凍結された銀行口座の引き出しもできず、すべての手続きが完全にストップしてしまうのです。
音信不通の親族を探し、手続きを進める3つのステップ
連絡先がわからない親族がいる場合、以下の手順で解決を図ります。
電話番号もメールアドレスもわからない場合、まずは「戸籍」を使って住民票上の現住所を割り出します。 亡くなった方の出生から死亡までの戸籍をたどり、音信不通の親族の現在の戸籍(本籍地)を特定します。そして、その本籍地の役所で「戸籍の附票(こせきのふひょう)」という書類を取得することで、その方の現在の住民票上の住所を知ることができます。
住所が判明したら、その宛先へ手紙を送ります。いきなり訪問したり、電話番号を調べてかけたりするのは、警戒されてトラブルになる可能性があるためお勧めしません。
【手紙を送る際の注意点】
威圧的な態度はNG: 「早くハンコを押してくれ」といった強引な文面は相手を硬化させます。
丁寧な事情説明: 相続が発生した事実、財産の概要、今回手紙を送った理由を客観的かつ丁寧にお伝えします。
返信用の封筒を同封: 相手の負担を減らすため、切手を貼った返信用封筒を必ず同封しましょう。
手紙が「宛先不明」で戻ってきてしまったり、住民票の住所に誰も住んでいない(夜逃げ等で完全な行方不明)というケースもあります。
この場合は、家庭裁判所に申し立てを行い、行方不明の親族の代わりに遺産分割協議に参加してくれる「不在者財産管理人」を選任してもらいます。これにより、本人がいなくても法的に有効な遺産分割を行うことが可能になります。
音信不通の親族への連絡は、ご自身で行うには心理的なハードルが非常に高い作業です。
「長年疎遠だったのに、お金が絡む時だけ連絡してきやがってと思われないか…」 「過去に揉めた経緯があり、直接やり取りをしたくない」
このような場合、司法書士にご依頼いただくことで以下のメリットがあります。
戸籍収集・住所調査をすべてお任せ 複雑な戸籍の読み解きや、全国の役所からの書類手配を司法書士が職権により代行します。
「専門家からの手紙」でスムーズな解決へ 親族から直接手紙が来ると感情的になりがちですが、司法書士事務所などの第三者から「事務的なご案内」として通知が届くことで、相手も冷静に対応しやすくなり、スムーズに手続きが進むケースが多々あります。
窓口を一本化できる ご依頼者様が直接連絡を取り合う必要はなく、司法書士が書類のやり取りの窓口となります(※ただし、法的な紛争状態にある場合の代理交渉は弁護士の業務となります)。
「連絡先がわからない親族がいるから」と手続きを放置していると、さらにその親族が亡くなって相続人が雪だるま式に増え(数次相続)、将来より一層解決が困難になります。
音信不通の親族がいてどうすればいいかわからない、直接連絡を取りたくないとお悩みの方は、お早めに川西市・宝塚市の瀬戸司法書士事務所までご相談ください。状況に応じた最適な解決プランをご提案し、煩雑な手続きをトータルでサポートいたします。
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